本当は買ったその日にすべて読み終えてしまいそうな勢いだった
のだが、とりあえず、延ばしに延ばして、ついさっき。
最後は、身も蓋もないあとがきで締めくくられていた。
作品中”愛”とか出てきたり、作者を日常生活に何とか留めて
いるのが”友達”であったり、それでも”自殺してはいけない”
とまとめてあったり、結局はこういうゆるくて当たり前の事
に行き着くのだろうか。だったら、世の中はそう複雑に考えない
方が良いのかもしれない。そうすれば、鬱だの病気だのというのは、
いくらか減るのかもしれない。
身も蓋もないあとがきは、(現実は甘くねーんだぞ)といった
編集かもしれない。”死とは誰にでも訪れる凡庸なもの”であり
”汗や口臭や垢や便と同じ生理現象”と断じられてもなお、
そこへ向かう過程で来る老いや過酷かもしれぬ運命を想えば、
死という刹那の向こうにある未知への憧れが消えることはない。
さて、作者である吉永嘉明氏が拠り所にする、友達。
かつて物語の主人公は、孤独だった。
友情・努力・勝利というキーワードを掲げる少年誌で健全に育って
きた子どもでなければ、ひとりぼっちのヒーローに少なからず憧れ
を抱いた時期もあったはずだ。
松本零士の作品において、『クィーン・エメラルダス』は主要な
キャラクターでありながら、孤独な存在だ。同じ宇宙海賊で
多くの仲間に囲まれるハーロックとは異なり、ひとり宇宙をいく。
生まれて、育つ過程でどのような作品に影響を受けるかは、
なかなか重要な要素だと感じる。
吉永氏が拠り所とする友達は、孤独な物語に憧れた人間には
あまり共感できる言葉ではないのかもしれない。
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お知らせでした。